会社というのは、規模が拡大するに従って、セクショナリズムに陥ったり、既決感が蔓延したり、当事者意識が薄くなったり、いわゆる“大企業病”といわれるような問題が起こってきます。
生物学的にも「凝集性の限界」ということが言われていて、150人くらいまでは、特に仕組みや制度を工夫しなくても自然になんとか凝集性は維持できるけれど、それを越えると、個人で束ねられる範囲ではなくなると言われています。
これは特定の会社に限らず、組織というものに共通のセオリーで、まだグループ全体で600人弱のネクストでも、その種の問題と無縁ではいられません。
既存の価値観にとらわれず創造的に破壊するというのが、これまでのネクストが大事にしてきた企業文化。
規模の拡大にともなって、そうした文化が損なわれないために、セオリーに抗いながらどう“ぶち壊して”いくかが、このところ考えている重要なテーマのひとつです。
経営コンサルタントや組織活性化の取り組みをされている専門家とお話させていただく機会があれば、
「数千人、1万人、5万人といった大きな企業規模で、それでも大企業病に陥っていない、革新的で、活性化し続けているような 会社を知っていますか?」と何人もの人に聞いてみました。
でも、皆さんたいてい「うーん・・・」と考え込んでしまうんですよね。
かつてそういった文化を持つことで知られた有名企業の話をうかがっても、「昔はそうだったけど、今じゃね・・・」というのが大方の反応です。
ネクストを絶対にそんな普通の大企業にはしたくない!
という想いで、自分なりに模索するなかで、ひとつの企業文化の方向性として
あの英国のヴァージングループのような企業モデルを仮説・検証・研究することにしました。
そこで今は、この春に出版された『ヴァージン流 世界を変える非常識な仕事術』という本を精読中です。
みなさんもご存知のヴァージンは、レコードの通信販売事業からはじまり、
今や年間2兆円のグループ売上げを誇る世界有数の企業グループです。
事業領域は、音楽から航空会社、携帯電話、鉄道、金融、フィットネスクラブ、飲料など多岐にわたり、傘下の企業は300以上にもなりますが、どのグループ会社も「ヴァージンらしい」商品やサービスを提供するという点には、非常にこだわっているようです。
この本によれば、「ヴァージン」というブランドを冠するのは、
芸術家が作品にサインをするようなもので、
顧客に対して、その商品が常にヴァージンらしい経験を
提供することを保証するものと考えているのです。
具体的にヴァージンが顧客に保証するのは、
・丁寧に扱われる
・リーズナブルな価格で、最高の製品・サービスが得られる
・それが何であれ、期待以上に楽しい買い物である
ということだといいます。(P74より)
この「ヴァージン」ブランドとしての保証には徹底的にこだわりつつ、
各事業については、すべて個々の会社の裁量にゆだねる。
小規模な組織をたくさん作り、権限をゆだねることで、
規模は拡大しても、スピードや創発性を損なわないというのが、
ヴァージン・グループの成功の秘訣のようで、これは非常に興味深い点でした。
私たちネクストも、理念やビジョンという横串で貫かれた魅力的なサービスをスピードをもって提供していきたい。
そして、ネクストで働くすべてのメンバーに、ここで働くことが心から幸せだと感じてもらえる環境をつくり続けたい。
そう志向する点では、規模は比べものになりませんが、ヴァージンと似ていると思っています。
『ヴァージン流』で方向性はみえてきました。
でもそれを実現するための、“ネクスト流”の具体的なステップやアクションプランは、まだまだこれからというところです。
ちなみにこの本、ヴァージンの創業者リチャード・ブランソン氏のサイン入り!です。
証拠写真はこちら↓

といっても私がブランソン氏に直接お会いしてもらったわけではなく、
訳者の植山先生からありがたく譲っていただいたものなので、あまり自慢にはならないかもしれませんが・・(笑)